エリート脳外科医は離婚前提の契約妻を溺愛猛攻で囲い込む

 絶句していると、昴さんは不敵な笑みを浮かべる。
 なにそれ、なんでそんなにひとりであっさりとそんなこと決めて余裕の顔してるのよ。

 つい歯を食いしばって睨んだのに微笑み返された。
 そんなことをされると、なんだかすごく居心地が悪い。

 彼の方が無茶苦茶なことを言っているはずなのに、急に私一人がキャンキャンと彼に噛み付いているだけのような気すらしてくる。

 グラグラと揺れ続ける私と違って、彼はもう揺るがない気がした。

(でも、なんでそんなことを勝手に決めちゃうのよ……!)
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