エリート脳外科医は離婚前提の契約妻を溺愛猛攻で囲い込む

「……はい。子どものことはもっと迷惑かけます」
「後継ぎ云々は置いておいて、香澄自身は子どもは欲しいと思ってるか?」

 子どもについては、もともと子どもが好きで保育士になったし、ほしいと思ってた。

「……はい」
「なら作らないか」

 昴さんはあっさり言う。

「でも」
「やってもいないうちから諦めるな。そのままできたらできたでいいし、だめなら治療していこう。やってみてだめなら、そこからまた考えなおせばいいだろ」

 そんなふうに考えたこともなかった。
 なのに、昴さんは簡単だろ、というように微笑む。
< 128 / 219 >

この作品をシェア

pagetop