エリート脳外科医は離婚前提の契約妻を溺愛猛攻で囲い込む

 キッチンで性急に抱かれて、それから言っていた通りベッドに連れ込まれた。

 そこまではまだ良かったんだけど、二回抱かれてぐったりと昴さんの胸に顔をうずめた私に、「ごめん、やっぱりもう一回」と昴さんは言ってキスをする。

「んぅっ……きょ、今日はもう無理ですぅ……」
「かわいいな」

(ぐったりしてる妻に、かわいいってどうなんでしょうね?)

 泣きそうになって昴さんを見あげると、彼は満面の笑みで私の頬を撫でる。

 昴さんが機嫌いいってこういう事?
 それに、元気すぎない……?

 あぁそうか……。
 昴さんって寝ずにずっと患者さんの手術や処置ばかりしてたから、結構体力あるんだった……。

(なんだか色々急すぎる……)

 そうぼんやり思ってる私の身体に、昴さんは十分すぎるくらい愛を刻み込んだ。
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