エリート脳外科医は離婚前提の契約妻を溺愛猛攻で囲い込む

「えっと、今日はゆっくり入るだけにしませんか?」

 離婚旅行から帰ってきてから、私ができない日ではない限り、ほぼ毎日だ。
 昴さんの体力は際限ないし、次の日の午前中は私はぐったりしたまま……。

 これではよくないんじゃないかと、私は意を決してそんな提案することにした。
 昴さんは少し考えるそぶりをすると、口を開く。

「一日我慢したら、一日おきに今より激しくしてしまいそうだが……」
「えっ」

 聞き間違いかと昴さんを見つめると、真面目な顔で考え込んでいる。

(今、以上……? 嘘でしょ⁉︎)

 そう、今だって『昴さんの体力は際限ないし、次の日の午前中は私はぐったりしたまま』。
 昴さんはにこりと微笑む。

「香澄がそれでよければ」
「い、今のままでいいですっ」
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