エリート脳外科医は離婚前提の契約妻を溺愛猛攻で囲い込む

 見上げると昴さんは私の唇にキスを落とす。

「んっ……」

 昴さんは私の頬を優しく撫でて言う。

「今年もまた旅行に行こう。今度は離婚旅行じゃなくて普通の旅行」
「ふふ」

「あの旅行で香澄と絵を見てから時々考えるんだ。でも、答えはいつも一緒」
「唯一の望み?」

 私が聞くと昴さんは頷く。

「俺の唯一の望みは、香澄といることなんだなって」


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