エリート脳外科医は離婚前提の契約妻を溺愛猛攻で囲い込む

 あれからーー離婚旅行から戻って一年すぎたころ、そろそろ不妊治療に踏み切ろうとしたところで突然、連を妊娠した。
 そういうことも結構あるのよ、と産婦人科の先生は笑った。

 妊娠中は予想以上に昴さんが気遣い、過保護だというくらい優しくしてくれた。
 連を産んで、それからバタバタと目まぐるしく過ごしていた中で、次は香菜を妊娠したのだ。

 どちらの妊娠が発覚したときも、昴さんが泣きそうに笑った顔をしたのが忘れられない。
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