エリート脳外科医は離婚前提の契約妻を溺愛猛攻で囲い込む
5章『離婚旅行 3日目①』
パリ旅行三日目の朝、目が覚めると昴さんはベッドにいなかった。
もしかしたらシャワーでも浴びているのかもしれない、なんてぼんやり思う。
私はと言うと、二日酔いにはなってなかったけど昨日の出来事を思い出して頭を抱えた。
(確か途中、私からキスしたよね……だって甘かったし)
自分の唇に触れる。
昴さんのキスが甘かったのを確かめたくて、私は自分からキスをしたんだ。
帰国したら離婚する、このタイミングでキスなんて……。しかも何回も。
(でも、最初にキスをしたのも、あのあと、それ以上に調子に乗ってたくさんキスしてきたのも昴さんだ!)