エリート脳外科医は離婚前提の契約妻を溺愛猛攻で囲い込む
夜の間、何度も縋るように背中を掴んでいた彼女を思いだすと、心が温かいもので埋まる。
初めて香澄を抱いて、俺はもう彼女を離したくないと前より強く思うようになっていた。
香澄は、どうだろうか。
髪を撫でていると、彼女は恥ずかしそうに視線は合わせずに、下を向く。
もう一度顔が見たくなって、少し無理矢理に顎を持ち上げてキスをすると、最初は恥ずかしがっていたのに、やっぱりキスに応えてくれた。
「香澄、好きだ」
昨夜も何度も伝えたけど、伝えきれていない気がしてキスの合間に伝えてしまう。
香澄は視線を逸らした。
「も、もうそれは……わかりました」
「ならよかった」
そしてまた、キスをする。やっぱり離れがたくてもう一度。