内緒の双子を見つけた御曹司は、純真ママを愛し尽くして離さない
聞いてもやんわりとかわされ、気づいたら話題がずれているのだ。
兄も果歩にあれこれと聞くばかりで自分の話をしない人なので、男性はそういうものかと思っていた。
(卓也さんのお仕事に興味があるけど、無理に聞き出して嫌われたら困るし……)
部下と口にして言い直した彼に、役職についているのかとは聞けず、「そうなんですか」とその話を終わらせた。
「次の日曜日、私は十七時半までのシフトです。それからなら会えますよ。うちに来ます? 卓也さんのおうちでも――」
ひとり暮らしと聞いているが、卓也の自宅を訪ねたことはまだない。
行ってみたいと思って提案しようとしたが、遮られた。
『さっきフレンチレストランを予約したんだ。評判のいい店だよ。楽しみにしていてくれ』
「えっ、ドレスコードがありますよね? どうしよう。この前のホテルデートの時と同じワンピースで入れるお店ですか?」
『それでもいいが、せっかくだから新しい服を買ってあげる。ブティックで着替えてから行けばいい。十七時半に書店まで迎えに行くよ』
兄も果歩にあれこれと聞くばかりで自分の話をしない人なので、男性はそういうものかと思っていた。
(卓也さんのお仕事に興味があるけど、無理に聞き出して嫌われたら困るし……)
部下と口にして言い直した彼に、役職についているのかとは聞けず、「そうなんですか」とその話を終わらせた。
「次の日曜日、私は十七時半までのシフトです。それからなら会えますよ。うちに来ます? 卓也さんのおうちでも――」
ひとり暮らしと聞いているが、卓也の自宅を訪ねたことはまだない。
行ってみたいと思って提案しようとしたが、遮られた。
『さっきフレンチレストランを予約したんだ。評判のいい店だよ。楽しみにしていてくれ』
「えっ、ドレスコードがありますよね? どうしよう。この前のホテルデートの時と同じワンピースで入れるお店ですか?」
『それでもいいが、せっかくだから新しい服を買ってあげる。ブティックで着替えてから行けばいい。十七時半に書店まで迎えに行くよ』