内緒の双子を見つけた御曹司は、純真ママを愛し尽くして離さない
「十分寝たからもういい。洗濯物は俺が干す。果歩はチビ達と遊んでやれ」
「お兄ちゃん、ごめんね。いつもありがとう」
果歩と双子の声が聞こえたので、眠いのに起きてくれたのだろう。
兄には世話になりっぱなしで、心苦しい。
果歩の妊娠中の経過は順調であったが、双子がいる大きなお腹では規定の産休に入るまで書店員の仕事を続けるのが難しかった。
店長はかばってくれたけれど、もっと上の立場の社員から遠回しに自主退職を求められ、それで果歩は産前に泣く泣く大好きな職場を辞めたのだ。
それからずっと兄に養ってもらっている。
想像以上に大変な育児も手伝ってくれて、兄には感謝と申し訳なさを感じていた。
(お兄ちゃんがいなかったら、子供たちを抱えて途方に暮れていたかも。本当にありがとう)
時刻は十時になり、果歩は双子に色違いのパーカーを着せてクマの耳がついた帽子をかぶせ、外出の支度をする。
十か月になると午前中の昼寝がいらない日もあり、今日は眠くなさそうなので買い物に行こうと思ったのだ。
すると遅い朝食を取っている兄が言う。
「買い物か? チビ達を置いていっていいぞ。見てやるから」
「お兄ちゃん、ごめんね。いつもありがとう」
果歩と双子の声が聞こえたので、眠いのに起きてくれたのだろう。
兄には世話になりっぱなしで、心苦しい。
果歩の妊娠中の経過は順調であったが、双子がいる大きなお腹では規定の産休に入るまで書店員の仕事を続けるのが難しかった。
店長はかばってくれたけれど、もっと上の立場の社員から遠回しに自主退職を求められ、それで果歩は産前に泣く泣く大好きな職場を辞めたのだ。
それからずっと兄に養ってもらっている。
想像以上に大変な育児も手伝ってくれて、兄には感謝と申し訳なさを感じていた。
(お兄ちゃんがいなかったら、子供たちを抱えて途方に暮れていたかも。本当にありがとう)
時刻は十時になり、果歩は双子に色違いのパーカーを着せてクマの耳がついた帽子をかぶせ、外出の支度をする。
十か月になると午前中の昼寝がいらない日もあり、今日は眠くなさそうなので買い物に行こうと思ったのだ。
すると遅い朝食を取っている兄が言う。
「買い物か? チビ達を置いていっていいぞ。見てやるから」