虹色
ドアを開けるとそこには
見慣れた顔。


「何か用?」
ぶっきらぼうに俺が
言うと
「まぁね。座りなさい」
と社長が言う。


この社長は…
俺の母親。親父が病気で
死んで、親父に代わって
この会社を経営している。
もちろんいつも忙しくて
親らしい事をしてもらった
事なんて一度もない。
現にこうして会ったのも
3ヶ月ぶりだ。


「んで、何?」
俺がまた尋ねると、
俺に一枚の紙を
差し出した。
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