悲しみも知らずに
実は、この話は
花菱家より国枝財閥にやってきた。
花菱財閥の奥方様は、
国枝財閥の奥方様の先輩にあたる。
その為 小翔音とも面識がある
心優しく美しい小翔音であれば
衛の側にいてくれるのでは
ないかと白羽の矢が。
その上、小翔音が奏でる
アイリッシュハーブも
グランドハープも
見事で心が洗われる。
小翔音の両親は、
かなり悩んだが
事の次第を小翔音に話した。
花菱財閥の力もあるため
両親や兄の事を考えて
小翔音は、話を了承した。
一度も会った事もない
東上財閥 社長。
だが、冷酷で冷淡
感情のない人間だと噂で·····
ただ、前妻の奥様だけには
違っていたらしい。
よほど愛されていたのだと言う事は、
わかっていたが·······
自分にも·····と
だが······
小翔音は、その自分の考えが
大きな間違いだったと
気づく事になる。