アイドルの秘密は溺愛のあとで
「もし私に近づくなら、このクッションで綺麗な部屋をボコボコにします…!」
「…そのクッションで?」
「はい!」
「できんの?ボコボコに」
「……」
む…無理かもしれない。だって柔らかすぎるもん、このクッション…。
勝ち誇った顔をしたイケメンが「ふっ」と目元から笑い、ソファを指さす。
「じゃ、とりあえず話をするか」
「……」
こんな危険度MAXのような人と一緒に座りたくないけど…仕方ない。話を聞くためだもんね。
「座ります…ソファ」
「ん、良い子」
「…っ」
良い子――
思いもしなかった言葉に不意を突かれた。ちょっとドキドキしちゃった…っ。
だけど頬を染めた私とは反対に、イケメンは涼しい顔で「こっち」とソファに手招きする。