アイドルの秘密は溺愛のあとで


「見たのか。テレビ…」

「……見ました」



「視聴予約で勝手にテレビがつかないよう、コンセントは抜いたはずだけど?」

「友達の勧めで…私が自分でつけました」



「…そ」

「……」



私がレオのファンなら… 。
Ign:s の事が大好きなら…。

今、この状況は天国に違いない。


だけど悲しい事に…真反対なんだよね。私は Ign:s が嫌い。目の前の皇羽さんがレオだと知っても…それでも。



「…何に怒ってる?」

「…全部です。皇羽さんがレオだった事も、 Ign:s のメンバーだった事も。よく欠席する際のノート取りを私に任命すれば色々都合がいいと思って黙って転校してきたのも。

全部ぜんぶ、今まで騙されていたかと思うと…腹が立ちます」

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