アイドルの秘密は溺愛のあとで


「最近動きすぎだから、ここいらで休憩してほしかったし。寝てるんならちょうどいいや。

ってことで。さ、萌々ちゃん。おいで。こっちであったかいもの飲もうよ」

「え、でも…その、大丈夫なんですか?皇羽さん」



動かない皇羽さんを見ていると、なんか不安で…。


だけど、玲央さんは「優しいんだね」とポツリと漏らした後に、私の手を再び握る。



「大丈夫。本当に寝てるだけだから」

「なら、いいのですが…」



そうして玲央さんに手を引っ張られながら、私はリビングに移動をした。そして温かいココアを飲みながら――


さっそく話題にするのは、まさかの私への愚痴だった。



「萌々ちゃんに会った時は驚いたよ~。だって Ign:s の事を嫌いなんて言うんだもん。さすがの俺も傷ついて、その日は全然食欲無かったよ~」

「す、すみません…!まさかご本人だとは知らず…っ」



玲央さんは「いいんだよ~」と手をヒラヒラさせるも…上目遣いでこんな事を言ってくる。

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