アイドルの秘密は溺愛のあとで
――そんな事を言われても、俺はまだ…お前の事が好きなんだ。ずっと変わらずな
皇羽さんの言う「ずっと」って…どういうこと?
いや、その前に…「好き」ってどういうこと…⁉
「(あれは告白?それとも…家族愛的な意味で…⁉)」
答えの出ない堂々巡りを繰り返していると、玲央さんが「さーて帰ろうかな」と席を立った。いつも突然なんだね、この人…。
「あ、の…今日はどうしてここに?来てくださったタイミングが、すごい良かったから」
「悪かった、の間違いじゃなくて?」
「へ?」
「俺が邪魔しなければ今頃、萌々ちゃんは晴れて…皇羽と…♡」
「!」
バシッと腕を叩くと玲央さんは「顔は避けてくれるようになったんだね」と憎たらしく笑った。
そして玄関に移動して靴を履きながら、私の顔をマジマジと見る。