アイドルの秘密は溺愛のあとで


「罰な。俺との約束を破った罰」

「これが、罰…?」



ポカンとした顔で、全く嫌そうにしない私を見て。


皇羽さんは不敵な笑みを浮かべて「へぇ」と、私の唇をぺろりと舐める。



「言うねぇ。罰になんねーって?」

「あ…、ちが…っ」



すると今度は、唇が食べられてしまうような激しいキスが降ってくる。


何度も角度を変えて、私の唇をパクリと食べる。何度も何度も、私の唇を皇羽さんの唇がなぞっていく。


そのキスの合間に、皇羽さんはため息やら息継ぎやら…。どちらか分からない吐息を漏らしながら、私に言った。



「ほんと、なんでもっと自覚してくれねぇかなぁ」

「ん、んっ…!」



「萌々が世界一可愛いって…どうやったらお前に伝わる?どうしたら危機感を持ってくれるんだ?」

「あ…っ、も、ぅ……っ」



ガクッと足の力が抜けた私を、皇羽さんがお姫様抱っこをする。そして二人分の靴を玄関に置き、寝室へ――

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