アイドルの秘密は溺愛のあとで
「萌々に触るのは…後にも先にも、俺だけだ。誰にも触れさせねぇ。お前も…もっとそれを自覚しろ」
「じ、かく…?」
「安易に他の奴に触らせるな。それと…俺を受け入れる心の準備をしとけってことだよ」
「!」
何言ってんの!と思ったけど、顔を動かした時に見えた皇羽さんの瞳を見たら…
熱を帯びた、その瞳を見たら…
「(好きな皇羽さんになら、私このまま――)」
ぼんやりとする頭の奥で、とんでもない事を考えてしまった。
そんな私を知ってか知らずか。
皇羽さんはゆっくりと顔を上げて私を見て――また、キスを始めたのだった。