アイドルの秘密は溺愛のあとで



萌々。離れていても、いつも想ってるからな



そういうメッセージなんじゃないかって思っちゃう。皇羽さんがピンクを見る度に、私を思い出してくれてるんじゃないかって…。



「どうしよう、本当に都合よく考えすぎてる…っ」



自分に呆れながら涙を拭いた、その時。


ビルの大型ビジョンに、いきなり Ign:s のメンバーが映し出される。ほぼ全てのビジョンを乗っ取ったかのように、街中は一気に Ign:s だらけになった。



「わぁぁ! Ign:s だあ!」



彼らを見て浮足立つファンたち。もちろん、私も釘付けになっていた。


そんな私たちに優しく笑いかけるのは――レオ。開口一番「やっほー!」と元気な声を聞かせてくれる。

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