アイドルの秘密は溺愛のあとで
「え、ちょ、なんですか。ちょっと皇羽さん!」
静止を振り切って、ついに皇羽さんは私の目の前で止まる。そして私の肩に手を置き、そのまま…下へ力を込めた。
ズルッ
今にもずり落ちそうだったシャツは、皇羽さんの手で簡単に肩から外れる。二の腕辺りまで、肩が露わになってしまう。
「きゃ!ちょ、やめて皇羽さん!」
「……はぁ」
私の悲鳴を聞いて、なぜか皇羽さんはため息をつく。露わになった私の肩に頭を置いて、なんだか沈んでいる様子。
いや、沈みたいのは私なんだけど!下着の紐見えてるから!丸見えだから、今すぐ隠させて…!
だけど――
「たまんねぇな…」
皇羽さんの呟いた時に漏れた吐息が、私の肩にかかる。くすぐったくて、思わず声が出てしまった。