アイドルの秘密は溺愛のあとで


「ひゃッ、皇、羽さん…!」

「……」

「(あ、ヤバい)」



理性プッツンだけはやめてください、
お願いします!


祈りを込めながら、座り込むという最大の防御姿勢をとる。シャツも光の速さで元の高さに戻した。皇羽さんに「なんで隠すんだよ」とかグチグチ言われそうだけど…自分の身が一番大事!!


だけど、皇羽さんの口から出てきたのは――意外な言葉。



「お前は、自分が可愛いって事をもっと自覚しろ」

「…はい?」



「こんなのと毎日一緒とか…はぁ。俺の身にもなれよな」

「いや、むしろ私の身を案じてほしいのですが…」



皇羽さんの言葉が誉め言葉なのか悪口なのか分からないけど…こんなケモノみたいな人と一緒に衣食住を共にしている私の身が、とても心配。

私、いつまで無事でいられるのかな…。

< 39 / 423 >

この作品をシェア

pagetop