アイドルの秘密は溺愛のあとで
「いいですねぇ、愛されてますねぇ彼女さん」
「――でしょ?可愛いアイツ見られるのは俺の特権だからね」
「はぁ~いい男ですねぇ♡っていうか――あなた、どこかで…」
「! じゃあね」
ショッピングバッグを持って、急いでお店を後にする皇羽さん。
スタッフのお姉さんは、まだ思い出せないのか「ん~サングラスと帽子をとってくれたら分かるんだけど…」と身も蓋もないことを言っていたのだった。
一方。
先にお店を出た私は、お店から遠い所のベンチに座っていた。皇羽さんと一緒に行動していたら、色々と疲れる事に気づいたから…ちょっと休憩。
「にしても、人前であんな事を言うなんて…。皇羽さん、本当どうかしてる…!」
本人がいない事をいいことに、悪口をいいまくる私。大丈夫、きっとバチは当たらない。