アイドルの秘密は溺愛のあとで
だけど。
どんな時でも、助けてくれる人はいるみたい。私に「ハイ」と救いの手が伸びる。
「うわ!めっちゃカワイイね君ー!!え、なに?家が燃えちゃった感じ?」
「は、はい!そんな感じです…」
「マジ!?やっべー超やべーじゃん!!」
すっごくチャラそうな男の人…。「そっかそっか〜」って相槌の仕方もチャラい。
「家が燃えちゃったかーそりゃ大変だ!!じゃあね、俺についてきて!今日タダで泊まれる所を教えてあげる!」
「ほ、本当ですか!?」
昔お母さんに「タダより怖いものは無いけど状況に寄っては乗るのもあり」と教えられた!
「(たぶん、今がその状況って事だよね!)」
乗る!!
「こっちだよ〜」と路地裏を指さすチャラ男。その人について行こうとする私。
だけど、その瞬間――
「はぁ…まさか。お前がこんなに悪い子だったとはな」