アイドルの秘密は溺愛のあとで






「それで?なんで萌々は Ign:s が嫌いなんだよ」

「え、ぇぇ…?」



今、それ言う?

たった今運ばれてきたパスタに手をつけようとした瞬間、コレ。



「今する話じゃありません」

「じゃあ、これはオアズケだな」



目の前からパスタが消える。

それはダメ。



「すみません全て話します」



現在――


私と皇羽さんは朝食を食べるために、とあるお店に入っていた。


まさか、そこで尋問されるとは…迂闊。



「聞いても面白くないですよ?」

「これから一緒に住むんだ。なるべく萌々のことは知っときたい」

「そう…ですか」



その言い方は、なんかズルい…。


取り返したパスタ皿の上で、照れ隠しのようにフォークをクルクル回す。

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