アイドルの秘密は溺愛のあとで
「そう仲直り。ほら、目ぇ閉じろ」
「え、ンッ…!?」
いきなり唇に柔らかい物が当たる。ふにゅ、と。まるでマシュマロみたいな感触。
「(え、これってもしかして!?
いやもしかしなくてもキス!?)」
え、なんで!?
どういうこと!?
だけど、こっちがパニック状態であるのをいい事に、イケメンのキスの長いこと…!
怒った私がイケメンを殴ると、まるで「仕方ねぇなぁ」と言わんばかりの顔で離れていった。
もちろん私は酸欠。だけど、肩で息をしている私を見てイケメンはニヤリと笑う。
「続きは帰ってから、だろ?」
「はぃ…」
もう…なんなの、この人…。しかも人生初のファーストキスが路チューなんて…。
草葉の陰から見守ってくれてるお母さんに、何て報告したらいいのか…。