アイドルの秘密は溺愛のあとで
見上げると、顔を真っ赤にした皇羽さんと目が合う。熱のせいで目が潤んでいるのが妙に色っぽくて…少しドキッとした。
「どうせなら…俺が元気な時にしろよな」
「ハグを?なぜ?」
「なんでって…お前が俺を抱きしめてるんだぞ?覚えておきてぇだろ、普通」
「(”普通”…なんだ)」
いや、っていうか。
ちょっとドキドキしてる私がいるんですけど…。甘い言葉にクラッと来て、不覚にもドキドキしちゃったんですけど…!
「(ないない。ナイナイ…!
ドキッとしたなんて、気のせい!)」
自分に喝を入れ直し、皇羽さんの肩を担ぐようにして、私の首に腕を回す。
すると、その時。
露になった私の首を見て――
皇羽さんは目を見開いた。