少女達の青春群像 ~舞、その愛~
紗智の傍には真子の姿も見える。
この真子という人物も舞の友達だ。さっきまでここにいた響歌と歩。そして紗智と真子。彼女達はいつも舞と一緒に行動しているグループのメンバーなのだ。
これまでの会話からでもわかるように、葉月響歌がそのグループの中での中心的存在だ。
少し…というよりもかなり舞をいじめてからかうといった悪癖があるが、これも愛情の裏返しと本人は言う。しかしいざという時にはきちんと意見してくれるので、舞にとって頼りになる存在だった。
背が低く、最近またぽっちゃり気味になってきたのが悩みの種だ。顔が小さいのでまだ救われてはいるが、『夏までにダイエットを!』と言っていたのが、今では『冬までにダイエットを!』に変わっているので、このままだと年中ダイエットに明け暮れて高校生活を終えることになりそうだ。
それに加えて背も伸ばしたいと、本人は真剣に考えている。一時期、通販でよくある『ぶら下がり身長機』を購入しようかと考えていたくらいだ。
それでもあまりそういった悩みを表に出さず、常に明るく振る舞い、いつも笑顔が絶えないのが彼女の魅力だろう。
パワフルでエネルギッシュな彼女のことは見習いたいと、舞はいつも思っていた。
その響歌がリーダーなら、河合紗智はサブリーダー的な立場だろう。
背は響歌を少し超えているくらいなのだが、何故か高く見られがちだ。全体的に細く、長い髪をいつも一つに縛っているのでそう感じるのかもしれない。それに眼鏡をかけているので秀才にも見えてしまう。
いや、実際に彼女は頭が滅茶苦茶いいのだ。
舞は入学式に遅れてきたので実際には見ていないのだが、新入生代表の挨拶は彼女が務めた。その新入生代表の挨拶は入試で最も点数が高かった人が担当するらしいので、ここで容易に彼女の実力がわかってしまう。
いつもテスト前になると、他のメンバーは彼女のお世話になりっぱなしだった。
性格も真面目一筋。あまり融通が利かず、もう少し羽目を外したらいいのに…と、舞は思うのだが、もちろん思うだけで口に出したりはしない。
その理由は、簡単。怖いからだ。これは本人を除いたクラスのみんなが納得する答えのはずだ。何しろ2学期の最初の頃、クラスのみんなで『このクラスで~~な人ベスト5』となるものをしたことがあるのだが、紗智はその中の『クラスで一番怒らせたら怖い人』でベスト1位の栄誉に輝いた人物なのだ。怒らせないことに限る。
長谷川歩はそんな紗智とは正反対で、全体的にほんわりした綿菓子みたいな人物だ。
背も小さく、笑顔も愛らしく、声も可愛らしい。守ってあげたい女の子といった感じだ。こんな女性ばかりの学校にいるのは本当に勿体ない。共学だったら男子達に大人気だっただろう。
そんな外見にも関わらず、意外と芯はしっかりとしている。時々、大胆な行動に出たりもして周囲を驚かすことだってある。
それでもそれが、男子にモテそうでも女子からひがまれない秘訣なのかもしない。
そして最後の1人である糸井真子。彼女は5人グループの中でも特に紗智と仲が良く、彼女と一緒にいる時がかなり多い。
性格は大人しめだが、仲良くなると活発さも出してくれる。この点は舞と非常によく似ている。悪戯好きなところも少しあるが、いつも優しくて歩のように穏やかだ。
背が高くてかなりぽっちゃりしているので、このまま年をとれば子沢山の大らか母さんになりそうだ。
少し困りものなのは、ある少年漫画が好きで、筆記用具をその漫画のものに統一しているといったところだろうか。
その漫画はアニメ化になるくらい面白いらしいし、高校生でも好きな人は他にもいるみたいなので、その漫画を好きなこと自体は別にいいのだが、さすがに筆記用具をそのキャラのものにするのはいかがなものか…と、実は他の4人は思っている。
思ってはいるが、それを声に出す勇者はまだいない。人の趣味をとやかく言うのはどうかと思うし、彼女を傷つけそうで怖いのだ。それでも言ってあげた方がいいような気もするので、4人共が自分以外の誰かに期待している感じだった。
といった、あまり似たところが無い面々だが、だからこそ誰かが誰かのフォローをしたりしてうまくやっているといった感じだった。
この真子という人物も舞の友達だ。さっきまでここにいた響歌と歩。そして紗智と真子。彼女達はいつも舞と一緒に行動しているグループのメンバーなのだ。
これまでの会話からでもわかるように、葉月響歌がそのグループの中での中心的存在だ。
少し…というよりもかなり舞をいじめてからかうといった悪癖があるが、これも愛情の裏返しと本人は言う。しかしいざという時にはきちんと意見してくれるので、舞にとって頼りになる存在だった。
背が低く、最近またぽっちゃり気味になってきたのが悩みの種だ。顔が小さいのでまだ救われてはいるが、『夏までにダイエットを!』と言っていたのが、今では『冬までにダイエットを!』に変わっているので、このままだと年中ダイエットに明け暮れて高校生活を終えることになりそうだ。
それに加えて背も伸ばしたいと、本人は真剣に考えている。一時期、通販でよくある『ぶら下がり身長機』を購入しようかと考えていたくらいだ。
それでもあまりそういった悩みを表に出さず、常に明るく振る舞い、いつも笑顔が絶えないのが彼女の魅力だろう。
パワフルでエネルギッシュな彼女のことは見習いたいと、舞はいつも思っていた。
その響歌がリーダーなら、河合紗智はサブリーダー的な立場だろう。
背は響歌を少し超えているくらいなのだが、何故か高く見られがちだ。全体的に細く、長い髪をいつも一つに縛っているのでそう感じるのかもしれない。それに眼鏡をかけているので秀才にも見えてしまう。
いや、実際に彼女は頭が滅茶苦茶いいのだ。
舞は入学式に遅れてきたので実際には見ていないのだが、新入生代表の挨拶は彼女が務めた。その新入生代表の挨拶は入試で最も点数が高かった人が担当するらしいので、ここで容易に彼女の実力がわかってしまう。
いつもテスト前になると、他のメンバーは彼女のお世話になりっぱなしだった。
性格も真面目一筋。あまり融通が利かず、もう少し羽目を外したらいいのに…と、舞は思うのだが、もちろん思うだけで口に出したりはしない。
その理由は、簡単。怖いからだ。これは本人を除いたクラスのみんなが納得する答えのはずだ。何しろ2学期の最初の頃、クラスのみんなで『このクラスで~~な人ベスト5』となるものをしたことがあるのだが、紗智はその中の『クラスで一番怒らせたら怖い人』でベスト1位の栄誉に輝いた人物なのだ。怒らせないことに限る。
長谷川歩はそんな紗智とは正反対で、全体的にほんわりした綿菓子みたいな人物だ。
背も小さく、笑顔も愛らしく、声も可愛らしい。守ってあげたい女の子といった感じだ。こんな女性ばかりの学校にいるのは本当に勿体ない。共学だったら男子達に大人気だっただろう。
そんな外見にも関わらず、意外と芯はしっかりとしている。時々、大胆な行動に出たりもして周囲を驚かすことだってある。
それでもそれが、男子にモテそうでも女子からひがまれない秘訣なのかもしない。
そして最後の1人である糸井真子。彼女は5人グループの中でも特に紗智と仲が良く、彼女と一緒にいる時がかなり多い。
性格は大人しめだが、仲良くなると活発さも出してくれる。この点は舞と非常によく似ている。悪戯好きなところも少しあるが、いつも優しくて歩のように穏やかだ。
背が高くてかなりぽっちゃりしているので、このまま年をとれば子沢山の大らか母さんになりそうだ。
少し困りものなのは、ある少年漫画が好きで、筆記用具をその漫画のものに統一しているといったところだろうか。
その漫画はアニメ化になるくらい面白いらしいし、高校生でも好きな人は他にもいるみたいなので、その漫画を好きなこと自体は別にいいのだが、さすがに筆記用具をそのキャラのものにするのはいかがなものか…と、実は他の4人は思っている。
思ってはいるが、それを声に出す勇者はまだいない。人の趣味をとやかく言うのはどうかと思うし、彼女を傷つけそうで怖いのだ。それでも言ってあげた方がいいような気もするので、4人共が自分以外の誰かに期待している感じだった。
といった、あまり似たところが無い面々だが、だからこそ誰かが誰かのフォローをしたりしてうまくやっているといった感じだった。