献身遊戯~エリートな彼とTLちっくな恋人ごっこ~
彼の手を両手で握り、膝を寄せて距離を詰める。
伝わってほしい。
清澄くんは世界一エッチが上手だ。
彼の頬は徐々に赤く染まっていく。
「清澄くん……好き」
「……俺も、好き」
「うん」
どちらからともなく唇を重ね、数十分前に巻き戻ったように続きが始まる。
「ん……清澄くん……好き……」
「……好きって言われると、我慢できない……」
紅潮して熱い息をする清澄くんの体が反応しているのが初めて見えた。
今までは目につかなかったのに、キスをしながら抱き締められるとすぐにその存在に気づく。
清澄くんに求められることを初めて感じ、うれしさで体に熱が昇っていく。
「清澄くん……」
「ごめんね。痛いかもしれない」
「痛くてもいい……好き……」
彼に一度慣らされている私は、もうすっかり受け入れる準備ができていた。
「……愛莉っ……」
彼に余裕のない顔をされると、たまらなくなる。
こんな気持ちになるエッチは初めてだ。
その夜、私は初めて清澄くんと繋がった。
優しくて、甘くて、幸せで。
じゃあここだけの話、そういうの抜きで、どうだったのかと言うと……。
──やっぱり清澄くんは、エッチが上手だ。