献身遊戯~エリートな彼とTLちっくな恋人ごっこ~

消すことを諦めて隠そうとした穂高さんだが、私は視力は両目ともいいためばっちり見えてしまった。

幼なじみ……ドキドキH……。

AVのタイトルかと思ったけど、コミックというキーワードから漫画作品だとわかる。

「……見た?」

「うん……見えちゃったかも」

状況が呑み込めなくても見えたことには間違いないため、うなずくしかできない。

すると彼は突っ伏し、大きめの腕時計がテーブルに当たってカチャッと音を立てる。

「あー……。引いたよね」

やっぱりエッチなものだったんだ。
でも、見せないだけで男の人なら誰しもそういうものがスマホの中に入っているのではないかと思うし、幸いタイトルもそんなにエグいものではなかった気がする。

「大丈夫だよ。男の人なら誰でもそうなんでしょう?」

「誰でも? なにが?」

「え? だから、エッチなの見ちゃうの」

そう答えた瞬間、彼は男らしく整った眉根をさらに寄せた。

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