献身遊戯~エリートな彼とTLちっくな恋人ごっこ~
「……うん」
頬に触れられ、まるで気持ちを確認するような視線を向けられる。
私のリハビリに協力してくれているようなものなのに、まるで彼と恋人になったのだと錯覚しそうだ。
「ん……」
甘い口づけが始まると、体がビクビクと疼きだす。
穂高さんという相手があまりにも素敵だからかもしれないが、唇が繋がっているだけで気持ちよくなってきた。
乱暴ではない、私を尊重するようなキスにどう対応したらいいかわからず、苦しくないのに息ができない。
「んっ……穂高、さ……」
「愛莉」
思わず息を飲む。
低い声で名前を囁かれ、その甘さに吐息が漏れた。
「穂高さん……」
「愛莉も名前で呼んで。TLみたいに」
そうだ、今から始まるのはTLみたいなエッチだ。
「……清澄くん」
ぼうっとなりながらつぶやいてみると、〝清澄くん〟は「それでいいよ」と微笑み、キスを再開する。