献身遊戯~エリートな彼とTLちっくな恋人ごっこ~

エッチの最中に女の子が出す声はすべて演技で、TLの描写だって全部フィクションだと思っていたのに。
清澄くんとこうしていると、演技ではない濡れた声が漏れてしまう。

「んっ……あ……」

しばらく続けられるとすっかり彼に身を委ね、骨抜きになって体を開いている自分がいた。

すっかりバスローブが剥がれ落ちてほとんど裸になっている私に比べ、清澄くんはまだウエストの紐さえ解けていない。

清澄くんのことも気持ちよくしなきゃいけないのに。
そう思っても力が入らず、彼に任せることしかできなかった。

「あっ、清澄くんっ……」

いやらしい音が立つのに彼の指は優しく動いている。
どこをどうしているのか、もうわからないほど頭の中は真っ白だった。

「どうしたの?」

「清澄く、私、なんだか」

なんだかおかしい。

今まで一度も「イく」というのを経験したことがないけれど、まさかこれがそうなのかもと過る。
なにかに向かって体が麻痺していくような、昇りつめていくような。
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