献身遊戯~エリートな彼とTLちっくな恋人ごっこ~
「うん……ありがとう」
正直、自分は男性からブランド品をプレゼントしてもらうことに興味はないと思っていた。
気持ちはお金に換えられるものではないと。
しかしそれはプレゼントしてもらったことがないからだと、今回初めて思い知った。
清澄くんは、私にこれを買っても、もったいないと感じなかったということ。
その事実は、私を舞い上がらせるには十分だった。
彼はシーツの上に置いて蓋を取り、中身のクリームを指にとる。
白くて水分の多いキラキラしたクリームだ。
「腕出して。冷たいかも」
「うん」
どこから塗るのが正解なのか、彼も私も分からずにクリームを腕に滑らせる。
それを肌全体に馴染ませるように、彼の大きな手が前後した。
「気持ちいい?」
「気持ちいい……」
この感想は決していかがわしい感想ではないぞ、と恥ずかしい気持ちを抑えながら、正直に口にする。
ランプに照らされたラブホテルのベッドの雰囲気、憧れのブランドのクリームで輝く肌、そしてマッサージをしてくれる清澄くん。
この空間には、気持ちいいものしかない。
「んっ」
彼の手は足へと移った。
新たなクリームを手に取り、膝からふくらはぎ、足先へと塗っていく。
「あ……」
マッサージも上手だ。
清澄くんってなんでもできるな。
抗えない私は大人しく足を明け渡していた。