献身遊戯~エリートな彼とTLちっくな恋人ごっこ~
「あ、あ……清澄くん」
彼の手はやがて上へ上へ、際どいところへ近づいていく。
クリームのついた潤った手で太ももの内側に触れられ、足の間がキュンと疼いた。
「こっちもする?」
もう一方の彼の手は私のバスローブの胸元を探り、中へと入っていく。
柔らかく揉まれ、「はぁ」と甘ったるい吐息が漏れた。
「気持ちいい?」
「……気持ちいい……」
これはたぶん、いかがわしい意味の感想だ。
でも、甘く溶かされていくような触れ方に、素直にならずにはいられなかった。
これはまだマッサージの手順に入っているの?
それとも、エッチに突入している?
どちらともいえないこの曖昧な行為が心地よくて、時間がゆっくりと流れていく。
「ん、あ……清澄くん」
ついにマッサージの範囲を越え、彼の指は潤っている部分を刺激し始めた。
「あっ……待って」
「ここもした方がいいだろ」
二度目なのに、前回よりも快感が強くなっている気がした。
クリームのせいか私のせいか、潤った恥ずかしい音が部屋に響く。
今回もバスローブに乱れのない彼の膝に座らされ、うしろからいじられる。
耳もとで「気持ちいい?」「ここ?」と低い声で囁かれるたびにうなずくだけで精一杯だったが、だんだんと迫ってくる波に体は痙攣していた。
前回よりも、予感はすぐにやってくる。
あの感覚を迎えることへの期待を全身に感じていた。
「ん、あああっ」
彼の腕にしがみついて耐え、感覚が完全に逃げていくまで待つ。
私をいじる指や背中をさするもう一方の手は、耐える私を優しくアシストしてくれた。