献身遊戯~エリートな彼とTLちっくな恋人ごっこ~

「だから、用事があるから」

『そうなんだぁ、わかった。清ちゃんすごく忙しそうだもんね。合鍵渡してくれたら、私ひとりでお留守番してるよ?』

「いや……無理だって」

『大変だろうから朝ご飯も作ってあげるよ。ほら、ポトフ好きでしょ?』

好きだけど、作ったことないだろ。

『ナンパとか怖いし、清ちゃんに送り迎えもしてもらいたいな。また連絡するね』

「いや、だから俺──」

切られた。
最近、このふたりから連絡が来ると憂鬱になる。
癖で着信履歴を消すのだが、着信拒否にすると面倒なことになるため残している。

麗奈と凜花。
俺のことをいつでも利用可能な足、飯、そして宿だと思っている、ひとつ年上の双子の姉だ。

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