献身遊戯~エリートな彼とTLちっくな恋人ごっこ~
恐ろしいことにふたりは現実社会ではまったくボロを出さず、相手の男に気づかれることもなく、腹の中だけで性格の悪さを煮込んでいるのである。
そして姉達の言っていることについて、ほかの女性たちも同じように感じているはずだ。
俺が正解の対応をするたびに人気を集めていることがなによりの証拠。
姉たちとは違うと感じた子と付き合ってみても、その子にとって都合よく振る舞い続けるともれなく姉化する。
女の子の本音は皆黒く濁っているのかと思うと、正直どこに魅力を感じていいのかわからなかった。
そんなときに出会ったのが、TLというジャンルだった。
姉からの情報で、エッチについてAVを参考にするのは間違いだと知っていたため、俺は女性向けのものから知識を得ようと考えたのだ。
姉たちが良いと評価するものはもっぱら漫画で表現されるエッチばかりで、俺も試しに女性向けの漫画を買ってみる。
女性向けなのだから男の俺が読んでも興奮したりはしないだろう、自分を満たすためではなく正解のエッチを勉強するために読むだけだ。
そう思って読んでみたTLに、俺は見事にどハマりした。
心の底からお互いを大切に想う関係、打算的ではないキュンとするやりとり。
邪魔する異性が現れ焦れったく引き延ばされる展開も、それを乗り越えたふたりの絆は強まっていく。
そこで迎える甘く激しいエッチは、AVでは得られないトキメキに満ちていた。