雨上がり、窓の外には何が映るのだろう。

天使のような転校生

わたしはこの雨町祐逸の高校、茜沢高校(あかねざわこうこう)の2年4組の教室のドアを開ける。
「美智華〜おはよう。」
「ん、茉央(まお)？おはよ。」
「ねぇねぇ聞いたっ⁉︎転校生が来るってよ！」
「へぇ〜､､､､ってかそしたら「アメアガリ」を知ってるってこと⁉︎」
「アメアガリ」それは私たち雨町のみんなは知らないこと。雨が上がった時にしか見られない、神秘の世界らしい。
私は身を乗り出して茉央に聞いた。
「まぁ､､､､出身地によるけど、そうかもね。」
「はわぁ､､､､♡ 知ってていただきたい！」
「はいはい。美智華は「アメアガリ」の話になると興奮するねぇ( ^ω^ )ﾆﾔﾆﾔ」
　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　キーンコーンカーンコーン　キーンコーンカーンコーン
「席につけ〜。ホームルーム始めっぞ〜。」
ガタガタガタっとみんなが椅子を引き、席に着く音が聞こえる。少し不快です。
「えー、今日はこのクラスに、えー、転校生が、えー、来ます。おい、入ってきていいぞ〜。」
クラスのみんなは転校生はどんな子なのだろうとみんなワクワクしていた。
ギーっと滑りの良くない音を教室中に響き渡らせながらその子は入ってきた。
するとそのまま黒板の前に立ち、自己紹介を始めた。
「皆さん、おはようございます。朝霧　晴成(あさぎり　はれな)と申します。鷹凪高校(たかなぎこうこう)から転校してきました。これからよろしくお願いします。」
その子は美貌という言葉では表してはいけないほど，綺麗だった。
髪は青みがかかった黒色のストレート、目は大きく、星の輝きが見られるほど綺麗で透き通っている。色白で足や手はすらっと長く、身長も高い。
それはまるで天使だった。