ふれる、甘い、くちなおし。




──────気づけばもう朝。




幸いにも腫れなかった目を見て、ほっと息を漏らす。





「やっぱ桃は制服も可愛い。」





そう言ってくれた天音くんにえへへと微笑んだ。






確か……今日は午後から天音くんの収録があるから午前中だけ学校に来るらしい。






だから朝は天音くんと二人で登校。







仕事で忙しい天音くんと一緒に登校できるなんて、滅多にないこと。






登校中。
天音くんは優しく教えてくれた。





「桃。“今日だけ”、ボタンはここまで閉じなくていいよ。」








天音くんはちょっぴり厳しい。





特に服装に関しては“制服のボタンは全部閉める”って言われてたから……なんか珍しいなぁ。





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