ふれる、甘い、くちなおし。
それはそうとして、私は天音くんの言うとおりボタンをいくつか外した。
「………これでしばらくは大丈夫かな。」
小さな声で呟いた天音くん。
なんて言ったのかはわからないけれど、そこまで気にしはしなかった。
友達と話すまでは。
「ちょっと、桃!
それなんなの!その首!」
興奮して私の首を指差す友達。
何も知らない私は呑気にえ?なんて答えた。
確かに、鏡で見たときから変な痕がついてたけど……………
そんなに気になるのかな?
まぁいいや、と投げ出すと共に教室のドア近くに天音くんの姿を見つけた。
にこって微笑む天音くんを見て、私も微笑み返す。
…………天音くん。大好きだよ……っ。
そんな私たちを見た友達に、私たちの関係を知られてしまうのはもう少し後のお話。