ふれる、甘い、くちなおし。
…………あ、れ?離れない………





ガッツリと握られている右手に私の焦りが増していく。





どうしよう、どうしよう、どうしようっ。





なんで離れないのっ………あ、天音くん……?





寝ている人って……こんなに力強いの?






ほんとにどうしよう…………
もし、この状態のまま天音くんが起きたら…………






考えるだけでゾワゾワとしてくる。






で、も、起こさないと…………私の心臓がパンクしちゃう………っ。






左手で、天音くんの体を揺さぶる。






「天音くん……、天音くんっ。




ごめんなさいだけど、起きて……っ?」






必死にそう言っても起きる気配はほぼ皆無。





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