ふれる、甘い、くちなおし。
「天音くん………、手………握ったまんまだから………っ」





胸が熱いし、顔も熱い。
だけど……起こさないとっ。





と、その時。






「……って、え、ええっ。」





いきなり、フワリと私の体が浮いた。





かと思ったら………っ。






「──────自分から襲ったくせして、逃げるなんてさせないよ。」






そんな、甘い声が頭上から聞こえた。





あ、天音くんの声…………っ。






ボフッ。





ベットの上に私を降ろされる。





えっ………今、あ、天音くんにお姫様抱っこされた………?





だんだん速くなっていく胸の鼓動。






「ち、違うのっ、これは…………」






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