告白練習のはずが逆に告白されました

「教室には誰もいないから今やっちゃおうか!」


「うん!わかった」


えーと、好きです!付き合ってください!みたいな感じでいいんだよね?


「晴くん!好きです!付き合ってください!」


やっぱ、緊張する……


「うん。いいよ」


ふぅ、よかった。これで練習、できたかな?


「でもさ、やっぱムカつく」


むぅ……と、拗ねたような晴くん


「え?晴くん?」


「愛莉ちゃんが告白してくれるのは嬉しいけど、僕だって男だよ?」


「なにも意識されてないのは嫌だし、練習ってのも嫌だ。最初は友達ってだけでいいと思ってたけど……もうやだ」


な、なんだろう……晴くんがいつもの可愛い雰囲気じゃなくなってる…


「愛莉。好き。どうしようもないくらい好き」


え…?晴くん?


「これは、本当の告白だから。練習じゃないよ」


すると、いわゆる壁ドンというやつをしてきた


「他の男にとられたくない。ねえ、僕を選んでよ?」


チュッと私の頬にキスをされる


その瞬間、いっきに顔に熱がこもったのがわかった


「ふふっ、顔真っ赤だよ?やっと僕のこと意識してくれた…」


「これからは、僕を男としてみてね?愛莉」


そう、言い終わったあとパッと私から離れた


「ふふっ、愛莉ちゃんそろそろ、みんなきちゃうから席に座ろうか」


一瞬にしてまた、可愛い雰囲気にもどった


こ、これがギャップというやつなのか…… 


顔の熱はみんながくるまでなかなか冷めなかった
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