切っても切れない関係
自転車が走り出して閑静な住宅街を抜け
人通りが多くなってきた

風に揺られながらボケーッとしてたら
同じ制服を着た生徒もチラホラ見えてきた。


「紅葉、スカート」
足を止める事なく前を向いたまま
ボソッと言われる。


以前、樹の友達から
私のパンツが見えそうでハラハラすると
言われた事があるそうで…


それから口煩いというか…


すみませんね!公害で!!


「はいはい」と、言いながら
片手でスカートを押さえた。


その拍子に今日の予定を思い出した!


「あっ!樹、今日さ友達が相談したい事があるんだって、先に帰ってくれる?
それと今日ママと樹ママ出かけるんだって。
パパも遅いから夜ご飯は2人で食べてって。
帰ったら家行くね!
合鍵で入るから鍵はしっかりかける事!
自転車も乗って帰って」

ちなみに樹パパは出張中で
数日前から家にいない。
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