切れない縁2 青木バージョン
「うん。だから、慰安旅行で谷口さんがどんな感じの子なのか確かめてみようと思ってるんだわ」
「そうかあ。ほら前に言ってた総務の女子社員はその後どうなんだ?」
「ああ、アイツらは取引先との合コンやら、社内の男漁りばっかり頑張ってるわ。」
「どうしようもないな。」
「ああ。」
「まぁ、その谷口さん?谷口何ちゃん?」
「美しい波と書いて、美波〈みなみ〉ちゃん」
「美しい波!! サーファーにとって女神のような名前の子だな!隆二。」
「ハハ。そうだな。」
「そうかあ、頑張ってみても大丈夫そうじゃない?」
「うん。今度は大丈夫だと俺も思うんだ」
「ハハ。まだ告白も付き合ってもいないのに〜
もう付き合う気でやんの!」
「うん。何となくだけど、もしかしたら、平田も狙ってるかもしれないんだよ。」
「じゃあ、先手必勝で速攻で頑張れ!
美しい波がきたのにそれに乗らない臆病なサーファーはみんなに笑われるからさ!」
俺は、隆二にもやっと春がきて良かったと俺も嬉しかった。