❤️俺の抱擁に溺れろ、お前の全てが欲しい、極道の一途な愛
「いっときの気の迷いですので、ちょっとの間距離を置かせてください」

「分かった」

そして、お嬢の護衛はツトムに代わった。
「パパ、なんで大館じゃないの」
「大館には会社を頼んだ、これからはおまえの護衛はツトムだ」

ユリエは頬を膨らませていた。
それから、ユリエは大学の帰り、必ず春日部コーポレーションへ寄る。

現在、春日部コーポレーション社長は大館が就任している。

「大館、元気?」

「お嬢、昨日会ったばかりですが、今お帰りですか」

「そう、ねえ大館、ご飯連れて行って」

「申し訳ございません、自分はまだ仕事中です」

「じゃあ、待ってる」

「組長が心配しますので、お帰りください、ツトム、自宅までお連れしろ」

「はい」

ユリエは渋々春日部コーポレーションを後にした。

帰りの車の中で、ユリエはツトムに尋ねた。

「ねえ、大館って彼女いないの」

「どうなんでしょうか、若頭はもてますから、でも女の影は全くないんですよね」

「私って魅力ない?」

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