❤️俺の抱擁に溺れろ、お前の全てが欲しい、極道の一途な愛
俺はなんてことをしてしまったんだ。

前々から組長に言われていた。

ユリエは堅気の男と結婚させたい、だからお前に気があるようだが、

わかってほしいと。

お嬢への気持ちをずっと我慢してきたのに、あんな顔を見せられて、

抑えが利かなかった。

ユリエはなんでと、大館の気持ちがわからなかった。

彼女がいるのになんで私にキスしたの。

はじめての経験に戸惑っていた。

俺は次の日の朝からお嬢の護衛についた。

ツトムでは役に立たない。

大館は朝、車でユリエの迎えに行った。

「お嬢、おはようございます、本日から自分がお嬢の送り迎えをさせて頂きます」

「なんで?大館は会社が忙しいんでしょ」

「大丈夫です、また無断外泊されては心配で命がいくつあっても足りません」
「私は電車で大学行きます、送り迎えは結構です」

ユリエは駅に向かって歩き出した。

「お嬢、お待ちください」

ユリエは大館の言葉を無視して、走り出した。

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