❤️俺の抱擁に溺れろ、お前の全てが欲しい、極道の一途な愛

「お嬢、離れてください、組長が怖い顔してますから」

ユリエは大館の頬にキスをした。

「お嬢」

「ユリエがずっと側にいて看病してあげるからね」

ユリエは満面の笑みを浮かべた。

拓真はやれやれといった表情で「俺は帰る、ユリエ、一人で行動するな、必ずツトムに連絡しろ、いいな」と怒った口調で諭した。

「はい」

ユリエは拓真のことをよく理解している、本気で怒っている時と、わがまま言っても大丈夫な時との違いを……

病室には大館とユリエだけになった。

「大館、ごめんなさい」

「大丈夫です」

「なんで私の居場所わかったの?」

「お嬢の居場所は俺にはお見通しです」

「そうなんだ、ねえ大館、ユリエね、大館が大好きよ」

「お嬢、そんな可愛いこと言われると、我慢出来なくなる」

大館はユリエの頭を撫でて、自分の胸元に寄せておでこにキスを落とした。

ユリエはじっと大館を見つめて、大館の唇にそっとキスをした。

大館は戸惑ったが、自分の気持ちを誤魔化すことが出来ずキスを受け入れた。
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