❤️俺の抱擁に溺れろ、お前の全てが欲しい、極道の一途な愛
「拓真さん、まだ、ユリエをお願いします、あの子はまだ二十歳です、
側にいてあげてくださいね」

かすみはそう告げると、すうっと消えた。

「かすみ、かすみ」

拓真はかすみの言う通り、ユリエをもう少し見守ると心に決めた。

その頃、ユリエは結婚の報告にかすみのお墓参りに来ていた。

「ママ、ごめんね、すごく久しぶりになっちゃって」

ユリエはかすみのお墓を掃除した。

ふっと墓石の側面の文字が目に入った。

それはかすみの亡くなった年月日だった。
えっ、私の誕生日より一年前?

どう言うこと。

私は誰から生まれたの?

ママの娘じゃないの?

ユリエは混乱していた。

そして、戸籍謄本を取り寄せた。

そこに記載されていたのは、養子縁組の文字。

ユリエは愕然とした。

パパとママの子供じゃなかった。

どうして……

ユリエは冷静な判断が出来ない状態だった。

ツトムは中々戻ってこないユリエを心配になり、車から降りて、

辺りを探し回った。

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