❤️俺の抱擁に溺れろ、お前の全てが欲しい、極道の一途な愛
「俺が目的なら、今すぐにユリエとツトムを解放しろ」

裕太郎は口角を上げてニヤッと笑った。

「そうはいかねえな、俺はお嬢さんが偉く気に入ったんでな、お前をぶちのめしたあと、
ゆっくり、お嬢さんとお楽しみって寸法だからな」

「それなら、負けるわけにはいかねえな」

裕太郎と大館はしばらく睨み合った。

山下組組員は大館の周りを囲んだ。

「おめえら、手を出すんじゃねえ」

裕太郎は組員に指示を出した。

「タイマン勝負といこうじゃねえか」

裕太郎と大館の勝負が始まった。

お互い、一歩も譲らない攻防戦が続いた。

裕太郎は一歩引いて、呼吸を整えた。

「ちょっと待て、大館、お前強いな、久しぶりに強いと思うやつに出会った」

「新堂組を背負ってるからな、それに俺はユリエを命に変えても守る」

「そうか、これ以上は俺が不利だからな、お前に恨みはねえ、手を引くよ、勘弁してくれ」

「そう言うわけにはいかねえ、ユリエを怖い目に合わせてこれで済むと思うのか」

そこへユリエが叫んだ。

< 171 / 176 >

この作品をシェア

pagetop