❤️俺の抱擁に溺れろ、お前の全てが欲しい、極道の一途な愛
第四章 拓真の嫉妬
あの野郎、かすみを抱きしめやがった。

俺は後先考えずにかすみに近づき、その男からかすみを引き離した。

「社長、どうなさったんですか」

「どうなさったじゃねえよ」

その男はかすみに向かって「かすみ、この人は誰?」そう言って俺を睨みつけた。

「お前こそ誰だ、かすみに馴れ馴れしくするんじゃねえ」

「俺はかすみの元彼で、本郷誠司と言います、あなたは?」

はあ?元彼だと。

「俺は春日部コーポレーション社長、春日部拓真だ、かすみの今彼だ」

「社長!」

「今彼ねえ、でもかすみは今付き合っている男はいないって言ってたから
片思いってとこかな」

「てめえ」

私はまずいと思い、二人の間に割って入った。

「本郷くん、じゃ行くね」

「社長、いきますよ、会社に遅刻します」

私は社長を無理矢理その場から連れて行った。

「社長、大館さんは?車はどうされたのですか」

「お前の後を追ってきた」

「どうしてですか」

「どうしてじゃねえよ、なんだ今の男、元彼だと?俺は聞いてねえ」

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