❤️俺の抱擁に溺れろ、お前の全てが欲しい、極道の一途な愛
第五章 真山梨花の怒り
怒りを真山組若頭剣城彰にぶつけているのは、真山組お嬢の真山梨花だ。

「お嬢、落ち着いてください、何か急用が出来たんでしょう」

「キャバ嬢ユリエに熱を上げてると聞いたけど、どんな女なの」

「お嬢の足元にも及びませんよ」

「でも邪魔ね」

「谷底に突き落として上がってこれないようにして」

「お嬢、たかがキャバ嬢です、気にすることはありません」

「剣城、私に逆らうの?」

俺は剣城彰、真山組若頭兼お嬢のボディーガードだ。

わがままで気が強くて、優しい心は持ち合わせていない。

組長をはじめ組員は皆、手を焼いている。

もちろん俺もだ。

組長はそんなお嬢を新堂組若頭新堂健斗と一緒にさせて、少しは大人しくさせたいと思ったみたいだ。

極道は熱を上げてる女の一人や二人いても当たり前だ。

でもお嬢はプライドの塊で、自分に注目が集まらないと気がすまない。

新堂健斗は統率力があり、喧嘩も強い、顔立ちも整っており、スマートな立ち振る舞いをすると、もっぱらの評判だ。

< 41 / 176 >

この作品をシェア

pagetop